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ブックレット「ハンセン病問題と私たち」</br>書評が掲載されました

150201gekkanroudoukumiai

 

 

ブックレット「ハンセン病問題と私たち」の書評が「月刊労働組合」(2015年2月号)に掲載されました。
ご覧ください。

 

===== 「もういいかい」映画製作委員会 編
ハンセン病問題と私たち
アトリエエムブックレット
定価・700円+税

 

 ハンセン病にかかった人たちが社会的に大変な差別を受けてきたことは、何となく知っていました。容貌に影響を与えるハンセン病が差別を生みやすいのは容易に理解できます。その差別意識を助長したのが国家(法と権力による強制隔離)であったことも、少しは知っていました。 

 

 例えば、学生の頃読んだ北条民雄の小説『いのちの初夜』からは、ハンセン病と診断されること=社会から隔離され、暴力の支配する監獄のような世界に閉じ込められることという印象を強く受けました。 

 

 しかし、こうした国家ぐるみの差別が戦後の「民主主義国家」日本でもずっと続いていたことはまったく知りませんでした。 
 
 私だけではなく、多くの人は、最近までハンセン病患者を隔離する法律が存在し続けたことを知らないでしょう。「らい予防法」が廃止されたのは1996年だそうです。

 

 本書のなかでもふれられていますが、ハンセン病差別の最大の問題は、患者が完全に社会から隔離されることで差別そのものが目に見えなくなってしまう、患者の存在そのものが「なかったこと」として扱われてきたことにあると思います。改めて、自分自身が何も知らなかった・知らされてこなかったことを実感します。

 

 本書の〝元〟は、「もういいかい」というハンセン病問題の記録映画です。なぜ、「もういいかい」なのか? 効果のある薬が出来たのだから、もう差別はなくなるだろう。患者を隔離する法律が廃止されたのだから、もういいだろう。患者はそう問い続けたはずです。 

 

 しかし、差別は続き、遺骨すら引き取ってもらえない。ふるさとの一家の墓に眠らせてもらえない。「骨になっても、まあだだよ」が、その返答だったのです。 

 

 私は本書を読み、DVD「もういいかい」を観ようと思いました。4万円と、個人で買うには高いと思う値段ですが、図書館など公共的な施設においてもらうようお願いすることは可能だと思います。 

 

 本書が、ハラスメント対策に取り組んでいる株式会社アトリエエムのブックレットとして出されたことには、意味があると思います。ハンセン病問題が「国家的ハラスメント」だと思うからです。国家権力の暴走に負けない、流されないために、一読をお勧めします。 (評=Y・M)

 

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掲載記事はこちらをご覧ください「150201gekkanroudoukumiai.pdf」をダウンロード

ブックレットは、ジュンク堂梅田店、ジュンク堂三宮店でも好評発売中です!!

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